管理できた森は「洪水」「渇水」「土砂崩れ」を防ぐ(8月6日森と水のつながり学習講座)


8月6日(日)に「森と水のつながり学習講座」を開催しました。暑い中、ご参加くださったのは12名の皆様。香川大学名誉教授の増田先生を講師にお招きし、実験装置とフィールドワークを組み合わせ「森林の役割」を学ぶことができました。

■管理できた森は「洪水」「渇水」「土砂崩れ」を防ぐ

涼しい室内での座学からスタート。森林に雨が降った場合、雨(水)がどう流れていくか?資料(スクリーンのイラスト)を見ながらお話を聞きます。適切な間伐(択伐)を行った森林は、背の高い木の間に(日光が入るため)低木が生え、森林の更新が行われて森が元気です。葉が雨を受け止め、幹や根を伝わって雨がしみ込み、根が土砂を掴むことで、雨(水)を蓄えながら下流に流れていきます。これが「土石流」や「土砂崩れ」を防ぐことになるようです。



先生手作りの実験装置が登場。水を入れると、落ち葉をミミズが分解した森の土(腐葉土)と、ガチガチに固めた都市の土では、水の流れ(浸透)が大きく違うようです。スクリーンで聞いたお話(森の役割)が、実験装置の結果として確認できる様子に、参加者はカブリつき!となりました。

■さらに大規模実験装置に

つづいて、外で並んでいるのは「裸地」「草地」「森林」の大きな実験装置(再びの実験)。ジョウロで雨を降らせて、流れ落ちる水を確認します。



流れ落ちる「時間」や「水の色」「水の量」を実際に確認することができ、森の役割を確認することができました。

■実験装置の次は「森」へ

つづいて、森林の中へ出発。岩の隙間から流れ出る水、杉(スギ)と檜(ヒノキ)の違い、クヌギとアベマキの違いなど、増田先生の楽しい解説は続きます。



森林の中は、枝や葉が直射日光を防ぎ、葉から水分を蒸発させているため、涼しくて爽やかですね。(コンクリートジャングルは暑い・・・)



地面を一部切り取ったエリアに到着。ジョウロで雨を降らせて再び実験(三度の実験)。しばらくすると地面にしみ込んだ雨が、地面を切り取ったエリアからチョロチョロ・・・。根を伝わって雨が地面にしみ込む様子を確認できました。

■実験装置を作って、四たびの実験!

本日の学習講座は、「実験装置」を作ります。500ミリのペットボトルを使い、「森の土」「森でない土」を入れた装置を作りました。



自作の実験装置でも、これまでの実験装置と同じ結果が出たことに、皆さん満足できたようです。最後にアンケートで頂戴したコメントをいくつかご紹介します。



実験装置やフィールドを使って、座学で学んだことを確認できたことにご満足いただけたようです。教室や動画で学ぶのもよいですが、本日の学習講座は「ひとあじ」違ったかもしれません。自作した実験装置で、ご自宅でも実験してみてくださいね。また、追加でのご質問があれば、ドングリランドにお問い合わせください!!昨年に続き2回目となった本講座。「森の役割」を実験と組み合わせて学ぶ講座は、小学校様向けの出前講座でも実施しています。ご興味のある学校様は、ドングリランドまでお問合せください。
以上