ウチの庭は2週間でひざ丈まで伸びたのに(7月9日大地の再生実践コース第4回)
4月からドングリランドで始まった「大地の再生実践コース」。梅雨明けが近い7月9日(日)に第4回が開催されました。今月の参加者は、初めての参加者1名を含む15名。今月も、著作家の大内正伸氏を講師にお招きし、職員も加わり実践コーススタート!
■沢が見えるようにしたいね
ビジターセンターからテントがある方向を皆で眺めます。
講師の大内氏が、テント周辺に水が溜まって草が生えていないことに気づきました。「沢が見えるようにしてあげると、水と空気の流れがよくなるんじゃないかな」。確かに、テントが2張りあって、さらに木(枝も葉も)がみっしりです。ここは今後、手を入れていくとよさそうですね。つづいて、ノコギリ鎌と移植ゴテを携えて、4月以降に作業した箇所を順番に見ていきましょう。
■ウチの庭は、地際で刈って2週間でひざ丈まで伸びたのに・・・
4月・5月に草刈りをした桜の園。風の通り道にする箇所は地際で刈りこみ、笹をカマボコ型に刈り残しました。(職員も、その後、草刈りはしていません。)笹で藪状態だった場所がユリなど笹以外の植物が増え、2か月経過したにもかかわらず笹が大暴走している様子もありません。
「ウチの庭は、地際で刈って2週間でひざ丈まで雑草が伸びたのに・・・」と参加者が思わずポロリ。木と草が元気に根を張ることで、土を食い止め、大雨でも土砂が流れにくくなります。そうなれば、大雨のたびに土砂をかき出す仕事も減りますね(笑)。豊かな植生をはぐくみ、昆虫も飛び交うドングリランドにしていきたいですね。
■くるぶしの高さで撫で切りしてあげよう
雨が降ると水が溜まり、雨が降らないとカラカラで固くなっていた子供の広場。沢に流れ込む溝を数か所掘り、元々あった溝を整備し、さらに溝を追加しました。去年と違い、毎週のように降る雨も応援してくれたお陰か、オオバコが生え、栗の木の周りは緑色の苔が綺麗です。
「(ノコギリ鎌を使って)くるぶしの高さで撫で切りしていこう」「オオバコとか(草が)増えてくれば、根を張って、地面が柔らかくなってくるよ」。ここ数年、子供の広場で観察できる「春の七草」の種類が減ってきています。来年は復活させたい!!と願いながら、ノコギリ鎌を低く使って、草刈りをしました。
■眼鏡は曇るけど、気持ちは真っすぐに
「松ボックリ小屋」「炭焼き小屋」周辺に移動。子供の広場と違って、足元がジュクジュク。少々水はけが悪いようです。そこで、溝を掘っていくことに。スコップやツルハシを使って溝を掘っていくと、地面から水が湧いてきます。沢や斜面の下に向かって溝を掘り、砕いた炭をいれ、木の枝を入れていきます。
当日は、前日の雨のお陰で、メガネがくもってくるほどの蒸し暑い日となりました。しかし、「実践コース」も4回目。講師の大内氏と数名が作業を始めると、他の参加者が加わり作業を手分けし始めます。参加者は、(職員を含め)このような作業に慣れていない方々が大半。「溝を掘る深さ」、「炭を砕く大きさ」、そして「差し込む枝の長さや大きさ」。参加者同士で相談しながら悩みながらも、手は動いています。開始当初よりも作業スピードが格段に上がっているのがわかりますね。続いて、トンボ池隣の斜面にも手入れを行っていると、なにやら大雨になりそうな気配。雨が降らないうちに、道具を集め綺麗に洗っておくことにしました。(道具と一緒に、ドロドロの手袋を洗う参加者。合理的すぎる・・・)
ちなみに、昼食は先月に続きカレー。食事を作ってくださった方、副菜を準備してくださった方、本当にありがとうございました!!
■出てる!出てるよぉ!なんで?
午後はやはり雨(しかも大雨)。そこで、道具のメンテナンスを行うことにしました。数種類の砥石と小刀、ナイフ、鉈(なた)を用意しました。まずは砥石を水中にセット。それから、砥石の種類や研ぎ方など、大内氏がデモンストレーションしてくださいました。
「研いでいくと、裏側に出っ張り(かえり)が出てくるでしょ?だから次に、かえりを取るわけ」大内氏がなれた手つきで研ぎながら、参加者に「かえりが出た状態」「かえりを取った状態」を触らせてくれました。自宅で包丁やナイフを研いだ経験のある方は、“かえり”を触って「出てる」「出てるよぉ」と大歓声。“研ぎ”道は長くて険しい道のようです。この後は、鉈、大きな草刈りバサミ、ノコギリ鎌を手分けして(時を忘れて)研ぐことに。
次回8月の実践コースは、8月27日(日)。お昼ご飯は素麺とスイカの予定です。各自、素麺+200円を持参ください(半田素麺を持ってくる方が多いかもしれません)。また、9月は24日(日)から16日(土)へ日程変更となります。梅雨が明けて本格的に暑い季節になりますので、飲み物と必要に応じて着替えなども持参ください。
※ドングリランドで月1回開催している「大地の再生実践コース」は、「令和5年度地球環境保全活動支援事業(香川県環境保全公社様)」の支援を受けています。
以上