植物が元気になれば大地を耕してくれる(5月28日大地の再生実践コース第2回)
4月からドングリランドで始まった「大地の再生実践コース」。梅雨入り前日のよく晴れた5月28日(日)に第2回が開催されました。今月の参加者は、お子様6名を含む20名。4月の第1回は座学や解説が多めでしたが、今月はビジターセンター周辺を使って、草刈り、点穴、溝堀り(斜面変換点への水脈構)など、実作業も行いました。今月も、著作家の大内正伸氏を講師にお招きし、職員も加わり実践コーススタート!
■地際から刈ると単純な雑草になる
まずは約1時間の座学からスタート。先月の内容を振り返り、本日の作業内容、お昼ご飯を皆で作ること(♪)などを確認します。草刈りについては質問も多く、参加者の皆様、興味(悩み?)があるようです。「地際で一斉に刈ると、イネ科の雑草が優勢に」「高刈りすることで、脇芽と細かい根が出て、地面の通気性がよくなる」大内氏の解説も熱が入りました。
■植物が元気になれば大地を耕してくれる
座学が終わると、ビジターセンター向かいの斜面で風の草刈り実践スタート。「U字構や木の下は地際から刈ろう」「(高刈のときは)生長点の下で」「2~3風の抜け道を作ろう」「この草は面白いから残したら?」大内氏のアドバイスを聞きながら、朝の座学を思い出しながら、隣の方と相談しながら、手分けして草刈りをしました。
大きな枯れ枝を伐採。(伐採作業は、経験者の方に協力いただきました。ご協力ありがとうございました!)枝を短く切る作業は、ノコギリ片手に手分けして行いました。短く切った枝は、午後に掘る水脈構に入れていくのに活用します。
■手前にしっかり火を起こす
今月から、お昼ご飯は、火を起こして作ることに。竹3本をロープで結び、「伐採した枝」で作った自在鉤をぶら下げ、羽釜を吊り下げます。
細い枯れ枝を沢山集め、火を付けていきます。細い枯れ枝はパチパチとよく燃えます。「奥は反射熱が入るから、手前にしっかり火を起こして」火を調整しながら、羽釜でご飯を炊き、味噌汁を作りました。お焦げが香ばしいお昼ご飯を食べたら、午後から再び作業を開始しましょう!
■溝に炭と枝と草を入れていく
ドングリランドの子供の広場。様々な植物が生い茂り、蝶々やトンボが飛び、秋には栗の木からイガが落ちる、楽しい広場です。しかし、今年1月に実施した「春の七草鑑賞会」の際に、ボランティアの方が「(昔より)七草が減っている」と気付きました。
「枝や葉は編み込むように差し込んで」広場と斜面の境目にある溝に、「詰まり」や「泥の腐敗」を防ぐために、炭や(伐採した)枝、(草刈りした)笹や草を入れていきます。伐採した枯れ枝や草刈りした笹や葉を材料に、実践コースの作業は続きます。
■こんな山の中にグライ土があるなんて
先月作業したトンボ池上流の沢の様子を見に行きました。落ち葉だらけだった沢は水が流れ、トンボ池に水が流れ込んでいます。全員で上流に登っていくと、そこには「青灰色の土(臭い!)」と「濁った水たまり」が・・・。
そこで、先月奥歩道の沢を掃除したときと同様に、上流と下流に溝を作り、沢の水を分岐させて流れを作ります。すると、臭い泥が灰色の水となって流れ始めました。広場の栗の木に点穴を掘り、本日はタイムアップ。最後に、道具の整備を行って今月の実践コースは終了しました。
■4月に作業した「川(ヌタ場)」は・・・
参加者の方より「先月清掃した奥歩道の沢がどうなったか気になる」とのご意見があったので、実践コースの翌日、清掃したヌタ場を見に行ってきました。
写真上:向かって左側が青灰色のグライ土壌だった箇所
写真下:青灰色の泥(臭い!)と水たまりだった箇所
青灰色の泥は沢の水で流されてぐっと減り、小石と砂地が目立つ土壌になっていました。匂いも大幅に改善。参加者の皆様、ぜひ、沢の様子を見に来てください。
次回6月の実践コースは、6月25日(日)9時半~16時。6月のお昼ご飯は、大内氏特製のカレーを予定しています。参加者の皆様は「洗ったお米」と食器を持参ください。また、蒸し暑い季節になります、飲み物と必要に応じて着替えなども持参ください。
※ドングリランドで月1回開催している「大地の再生実践コース」は、「令和5年度地球環境保全活動支援事業(香川県環境保全公社様)」の支援を受けています。
以上