少ない力で大きな木を動かす(4月22日(土)ロープウィンチを使った木材搬出法の体験学習会)


4月22日(土)に、みどりの学校「ロープウィンチを使った木材搬出法の体験学習会」が実施されました。今年の1月、ドングリランドの大きなクヌギの木を2本伐採しました。現在は、伐採した場所で「2メートルに玉切り」された状態です。この木を楽しく使いたい!製材所で板にして欲しい!でも木は森の中・・・。そこで今回は、林援塾・ドングリアウルスの方々にご協力いただき、「斜面を引っ張り下ろして、軽トラに積み込む」ことにチャレンジです。

■動滑車を使えば大きな木を倍力で引ける!



講師:林援塾代表若狭和義氏(3月までドングリランドで職員をしていた若狭さん!!)

講師の若狭さんより、大きな木を牽引(けんいん)する道具として、「ロープウィンチ」や「チルホール」について、実機を見せながら説明してくれます。「動滑車1個で2倍、つまり倍力で引くことができます。動滑車を組み合わせれば4倍の力で動かせます」おっと、理科の授業で習った力学!!「木の直径と長さ、種類(比重)で大体の重さが分かります」直径40センチ、長さ2メートルのクヌギは300キロを超えるようです。300キロ!?そんなに重い木をどうやって??興味津々の参加者はお子様3名を含む14名。ロープウィンチ楽しみです。

■いざ現場へ!



伐採したクヌギの木が横たわる現場まで歩いて移動。ヘルメットをかぶっていざ、森の中へ。木に装着する機材(スキッドコーンなど)、ロープウィンチ、直径60センチを超える切株、どれもこれも普段見ることがないモノばかり。説明を聞きながら、写真をパチパチ撮っている間に、スタッフの皆さんが準備を終えたようです。

■ロープウィンチ始動!!



ロープウィンチのエンジンが掛かり、牽引がスタート。緊張感が走ります。ロープがピンと張り、暫くすると大きな木がズルズルと動き始めました。森のふもとまで引っ張り、軽トラの荷台には、板の上を転がして載せました。(文書にするとあっという間。でも、何度も下見をして、機材の確認や参加者の位置など、スタッフの方が入念に準備してくれているのです)「動滑車を使って牽引」「動滑車を使わない牽引」の2種類の方法で牽引ができました。やれやれ、ケガ人も出なくてよかった。と職員が安心していたところ「僕、引っ張りたい」と子供がボソリ。おいおい(職員汗)

■力持ち3人衆始動!!!



ということで講師と検討の後、人力での牽引も実施することに。まずは、子供3人がチャレンジ。動かないよね・・・と思いきや、ズルズル。木が動き始め、大人から歓声が上がります。続いて、大人も一緒に牽引して、人力で木を下すことができました。アンケートでは、こんな声が。



見学中心だった今回のイベントを、最後に盛り上げてくれました、ありがとうございます!!参加した大人の皆様も、「森林」「見慣れない道具」「人力で引っ張る」など、非日常を楽しんでくださったようです。

■木は製材所へ

本日のイベントはここまで。皆さんが牽引した木は、午後から塩江の製材所へ。大きな機械で切っていただき、現在、乾燥させています。



ドングリランドは、木材や竹材の「育てる」「手入れする」「使う」を楽しく体現できる場を目指していきます。次は、この木を使って何をしようか、職員もワクワクです。続報をお楽しみに!!

※1月のクヌギを伐採する様子は、「広葉樹を伐(き)る!(1月28日(日)広葉樹林整備学習講座)」をご覧ください。
以上