ご功労へのお礼に伺って参りました。
ご報告が遅くなりましたが、令和元年度末をもって、当会顧問として会をご支援頂いた日下聰徳さま、大石泰輔さまがご退任されました。
コロナ感染症拡大防止のため、今年度の第21回通常総会は、人数制限による縮小開催となったため、総会の席上でそのご功績の紹介とお礼を直接お伝えする事が出来ませんでしたので、2020年7月8日(水)日下聰徳さまにお時間を頂き、小林剛会長・土手美恵副会長の2名でご功労へのお礼と記念品贈呈に伺って参りました。
≪日下 聰徳(クサカトシノリ)様ご功労の足跡≫
1999年 初代理事に就任(以後16年間在籍)
2009年 理事副会長に就任
2010年 初代会長木村等の退任を受け理事会長に就任
2013年 会長を退任し理事副会長として第3代会長の小林剛を支える
2014年 副会長を退任
2015年 惜しまれつつ理事を退任
2016年 顧問に就任
2020年 顧問を退任(通算21年間在籍・役員としては最長)
任意団体どんぐりボランティアネットワークの法人化に向け奔走、1999年8月24日自然環境系NPOとして香川県初の法人格を取得し、現在の特定非営利活動法人どんぐりネットワークの礎を築いて頂きました。また役員として、指定管理者としての香川県立森林公園ドングリランドの維持管理や、整備により得られた里山のフィールドを活用した子供たちへの環境教育・自然体験の場の提供など、様々な活動にご尽瘁頂きました。
第2代理事会長であり、役員として21年間会の運営を支えて頂いた日下聰徳さまにインタビューさせて頂いた内容について紹介させて頂きます。
【会と関わりを持ったきっかけは?】
(日下さん):四国新聞記者として、どんぐり銀行活動に興味関心を持ち取材したのがきっかけです。当時の新聞コラム「一日一言」や特集コーナーなどでどんぐり銀行活動の紹介記事を掲載し、その活動理念に共感し会の活動にも加わらせて頂きました。
【21年の間で印象に残る思い出は?】
(日下さん):やはり高知県大川村での交流事業でしょう。香川県立小学校の宿泊学習や体験講座、村民の皆さんとの交流、ふれあいの森づくり協定締結など、県を超えた水源の森での活動は今も深く心に残っています。
【ドングリランドでの活動の思い出は?】
(日下さん):活動初期は農家の納屋がある位でそれ以外何も無く、納屋のトイレは板2枚を渡しただけで、ドアの鍵を持っていないと扉が閉まらない程の粗末な物でした。決して恵まれた環境とは言えない状態でした。
(土手):「初めにトイレが出来た。その時はもの凄く嬉しかった」「ビジターセンター完成時はピカピカの床を傷つけないように皆さん靴を脱いで入室していた」と聞いています。
(日下さん):それは皆さんが森林作業用のスパイク靴を履いていらしたから、大切な建物を傷つけたくないという思いからなのでしょうね。粗末な環境だっただけに、少しずつ環境が整うことに大きな喜びと愛着が沸き、それがパワーとなってまた活動が出来たのではないかと思います。
建設当時のビジターセンター(室内)
(土手): 「週末ごとに家族で集結し、男は山へ整備に、女はご飯を作り、子どもはビジターセンター周辺で走り回って遊んでいた」とも聞いています。活動写真などを見ると、皆さんの高い熱量を感じるものが多いですね。
(日下さん):皆が同じ目的で集い、共に作業をし、一つ釜のご飯を食べ交流することで一体感が生まれる点が良かったと思います。活動されていた皆さんはそれぞれの熱い思いを持っておられたと感じています。
当時は不法投棄されたゴミもとても多く、クリーン作戦ではバイクや家具などの大型ゴミが多く皆で大変な回収作業を、香川県林務課(現在のみどり整備課)などと協力し合って行っていましたね。
2004年ドングリランドのクリーン作戦(小型ボートを回収中)
(土手):どんぐりネットワークの20周年をきっかけに、これからの10年を考えるためにも、こうしてお話を伺ったり、活動写真を振り返ったりしながら、これまで歩んできた20年の活動を改めて知る作業は重要だと思っています。
(日下さん):古い会員は皆さんそれぞれの熱い思いと沢山の思い出を持っていらっしゃる。皆さんご高齢になったりご事情で参加出来なくなった方も多いから、こうした聞き取りの場を設けることは大変よろしいのではないでしょうか?
(土手):活動初期段階に深く関わっていらした方と言われて思い浮かぶ方はどなたでしょうか?
(日下さん):やはり松下芳樹君、大石泰輔君、溝渕さんの3名でしょうね。松下君は、あちこち奔走して素晴らしいどんぐり銀行の仕組みを作った。そして、大石君は前に出ることなく裏方としてそれを支えていた印象があります。溝渕さんも二人と共に貢献頂いたと記憶しています。
(土手):どんぐり銀行の受付をさせて頂いていると、28年も前に始まった事業ですが、今でも変わらず社会に受け入れて頂けていると感じます。子供の頃通帳を持っていた方が親となり、お子さんのためにドングリを持って通帳を作りに来て下さったりするようになりました。逆にこれからの時代こそ、自然の中に人を誘うというこの理念と取り組みが社会に求められているように思います。
(日下さん):長く続けることの真価がそこにあるのでしょうね。
【会に期待する事・して欲しい事は?】
(小林):会の活動に対してご希望やご意見などがありましたらお聞かせ頂けないでしょうか?
(日下さん):理事やスタッフ、会員同士の交流や信頼関係を構築し、共に進んで行ってもらいたいです。今後も微力ながら見守らせて頂きたいと思います。
(土手):最後に一言いただけますか?
(日下さん):役員として何もしていないので大変恐縮しています。本当に申し訳ない限りです。今後も何も出来ないでしょうが微力ながら見守らせて頂きたいと思います。
(小林・土手):このような状況下にも関わらず貴重なお時間を頂き有難うございました。
【日下さんの活動アルバム】
2010年5月16日第2代会長に就任(第11回通常総会にて撮影)
2009年7月11日 高松市長をドングリランドにお迎えしての意見交換会(まちかどトーク)にて
2009年4月25日第一回森のあれこれ塾
森の通訳者(インタープリテーション講座)@ドングリランドにて