子どもたちとどんぐりを拾いに森の中に!


ドングリランドは秋真っ盛り。連日どんぐり拾いの家族連れで賑わっています。

皆さんは子どもの頃、秋はどのように過ごされていましたか?どんぐりを拾って遊んだ経験はありますか? 私が子どもの頃は、自然が遊び相手で、秋になるとどんぐりやジュズダマを拾っては、ままごと遊びをしていました。そのせいか、今でもどんぐりを見つけるとついつい手を伸ばしてしまいます。大きくてプリプリしたどんぐりを見つけると何だかとっても幸せな気持ちになってしまうのは私だけでしょうか?

子どもたちは、拾ったり、並べたり、集めたりすることが大好きです。大きさや形がお子さんの手に馴染む丁度良いサイズなのか、あのコロコロとした形が良いのか、みんなどんぐりが大好き。特に目的が無くても、ただただ拾って集めるお子さんも多いですね。どんぐりの中から出て来るどんぐり虫はちょっと怖いけれど密かな人気者でもあります。

昔も今も、どんぐりは自然の中へと人をいざなう最高の素材です。何もない所から自然の中の素材で創意工夫して遊んだり、見立て遊びをしたり、時に痛い思いや怖い思いをしたり。子ども自身が心から楽しい!嬉しい!面白い!と感じたり、自分で考えたり。森の中には沢山の出会いがあり、五感をフルに使った体験ができる絶好の遊び場です。

綺麗な景色を見て感動したり、虫や鳥の鳴き声を聞いたり、森の木や花の香りを嗅いで癒されたり、落葉や枯枝を踏みしめる感触を感じたり、時には痛みを感じたり…。人間の「気持ち良い」「楽しい」「面白い」「不思議」「怖い」といった感情は、五感(見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触る)で感じた情報を基に生み出されるそうです。そうして繰り返し感じて生み出された感情は少しづつ降り積もり、その人を形作って行きます。人が癒しを求め自然の中へと足を運ぶのは、子どもの頃に五感で味わった感情を脳が求めての行動なのだそうです。

森には子どもを育む効果があります。子どもの頃に森の中で感じた感情が多ければ多い程、大人になってからの癒し効果も大きいのかも知れません。大人になるまでに出来るだけ多くの時間を森の中で過ごして沢山の経験をして欲しいと願う理由の一つはここにあります。

そしてもう1つの効果として森林が人間の身体に与える様々な影響があります。森林が人間に与える主な影響に、

【森林が人間に与える効果】

〇視覚:草木の葉の緑色は、光の三原色(赤・緑・黄)のなかでも人間にとって最も見やすく目に優しいことから副交感神経の活性化に繋がり、リラックス出来る
〇聴覚:森には、小鳥のさえずり、風にそよぐ枝葉の音など不規則な中にも特徴的なリズムを持った「1/fのゆらぎ」が常に流れており、この高周波音(ホワイトノイズ)が脳を活性化して気分が和らぎ、快適感や安心感を得る事が出来る
〇嗅覚:森林に入ると感じる独特な香りは、植物が自己防衛・殺菌のために葉から放出しているフィトンチッドなど天然の化学成分で、人が癒しや心地良さを感じる効果もある
〇健康:木々の葉を抜けて届く適度な強さの木漏れ日は、カルシウムの吸収を促進するビタミンDの生成を促進し骨を丈夫にするほか、セロトニンと言う神経伝達細胞が分泌され精神を安定させたり、睡眠促進物質のメラトニンの分泌による快眠作用や、がん細胞やウイルスを攻撃する人ナチュラルキラー細胞の抗がんたんぱく質が増加し免疫力を高める。また、血圧やストレス値を示すコルチゾールやノルアドレナリンなどのホルモン値を下げ、イライラしたり怒ったりする感情を抑制する

などが挙げられます。

森の中へ入る事で、知らないうちに身体に良い影響が起こると言う様々な研究結果が示されています。



高松市内から車で30分弱で来る事が出来るドングリランドの森は、きっと沢山の感情を作り出します。そして、大人になった私たちの五感も刺激し、癒してくれる場所です。習い事に塾に忙しく、自然体験の時間が取れない小中学生にとって、森の中で過ごす中で得られる物は多方面で大きいと思います。その一歩をどうやって踏み出すか。そのきっかけにどんぐりがきっとなってくれます。

この秋お子さんやお孫さんと一緒にどんぐりを拾いに森の中へ出掛け、その効果を体感してみませんか?