モニタリングサイト1000里地調査講習会が開催されました
当会はドングリランドで昨年よりモニタリングサイト1000里地調査をおこなっています。これは環境省から日本自然保護協会が委託を受けている事業で、里地里山の自然の変化を100年単位で調べていこうというものです。ドングリランドは昨年より5年間の調査をおこなう「一般サイト」に登録しています。
今回は新しく調査を始める団体や調査用の機材を新しくする団体の方々、それと当会で調査に関わっている会員や興味をお持ちの会員が参加しての講習会が開かれました。
午前中は中大型哺乳類(テンやタヌキ、イノシシなどのことです)の調査のやり方を学ぶ講習でした。モニタリングサイト1000の調査では「カメラトラップ法」という方法が使われます。上の写真のような「トレイルカメラ」というセンサーが付いたカメラを設置して、前を通った哺乳類を撮影して調べる方法です。
このトレイルカメラの操作方法や設定の仕方を学んだ後は、野外に出て哺乳類の通り道である「獣道」を探し、そこにどのようにカメラを設置したらよいかを講師の先生に教えて頂きました。大きなポイントは、「いかに獣道を見つけるか」ということだそうです。何も通らなければ写真が撮れませんので、通りそうな場所を探す事が重要だというのは確かにそうです。また誰が調査しているのかを示す看板を付けると盗られにくくということも・・・。実際にモニタリングサイト1000の調査初期にはカメラが盗られたケースがあったとのことです。
午後は鳥類の調査を学ぶ講習で、調査のやり方の説明を受けた後に野外での実際の調査のやり方を学びました。
鳥類は「ラインセンサス法」と言う方法で調べます。ルートセンサス法とも呼ばれることもあります。これは決まったルート上を一定の速度で歩きながら見つけた鳥を記録していく方法です。
鳥の調査は哺乳類の調査と違って、姿を見る事よりも鳴き声で種類を判断することが多くなります。そのためどの種類の鳥がどのような鳴き声を出すのかを覚えておく必要があります。
講師の先生とルートを歩きながら、姿を探したり鳴き声に耳を澄ませてどんな鳥がいたか、数はどれだけかといったことを記録していきました。やはり慣れていないと鳴き声で種類を判断するのは難しいですね。
最後はモニタリングサイト1000里地調査の概要や目的の説明会があり、全体の講習会は終了しました。
ご参加頂いた皆様、お疲れ様でした。